「もうそろそろ煮えて美味しくなる頃合かな?」
「う゛お゛ぉい!変な臭いがするぞぉ!!本当に食べれるのかぁ!?」
恐怖のやみ鍋大会。
「・・・今日の夕食はお鍋って言ってたよね。」
「うん言った!」
「これの何処がお鍋なの!」
が久しぶりに私が晩御飯作るって言い出したから何をするかと思えば・・・
何これ!こんな変な臭いがする鍋なんて聞いた事ないわよ!?
「鍋は鍋でも怖い鍋はなーんだ。答え、やみ鍋!」
「知らんわ!!」
やみ鍋。これが目の前にある鍋の正体。
正体と言っても電気を消していて視界が暗いので、
具が何なのか全然分からないという、最低で最悪なこの状況・・・。
・・・怖すぎる。
やみ鍋・・・本来なら闇鍋って書くんだけど、なんていうかこの臭いは寧ろ・・・病み鍋?
怖っ! 自分で思いついといて何だけどぴったりすぎるでしょ!
「じゃあ食べる順番決めよっか!さーいしょーはぐー!じゃーんけーんぽん!」
「う゛お゛ぉい・・・真っ暗で誰が何出してるか分かんねぇぞぉ。」
スクアーロの言う通りだよ、・・・。
電気消してるんだから見えなくて当たり前だって。
「うるせぇカス。お前からいけ。」
「あぁ!?」
「まぁまぁ、良いじゃないスクアーロからで。さぁ、食べるのよ!」
「人事だと思ってすき放題言いやがって!!・・・ちっ、食うぞぉ!?」
「うしし、俺しーらね。」
ていうかよく食べれるわね・・・こんな得体の知れないもの。
「ぱく。もぐもg・・・
ぐふぁっ!!!
」
ぐふぁ!?
ちょっ、人間って何食べたらぐふぁ!!なんて言うの!?ねぇ!!
漫画じゃないんだから、そんな!
「あはっ、スクアーロ大当たりだねっ。何食べたのかな。」
「な、何だぁ・・・この・・・にゅ、にゅるにゅる・・・。」
にゅるにゅる!!??
「あ、あまじょっぱくて・・・。」
あ、あまじょっぱい!!!???
「・・・一言で言うと、最悪だぞぉ・・・・・・。」
スクアーロの言葉に一同沈黙。
そもそも・・・にゅるにゅるしててあまじょっぱい食べ物って何があるのかしら・・・。
「スクアーロお疲れ様でしたっ☆ちなみに後で皆が食べたもの教えるね?」
最悪だ。
「じゃあ次!スクアーロの右隣に座ってる人ってだぁれ?」
「あらやだ、私じゃないの・・・じゃあ食べるわよ。」
頑張れ・・・頑張れルッスーリア・・・!
「・・・お、おほほ・・・これ位何ともないわ、よ?おほほほほ・・・ ごほっごほっ!!」
ルッスーリアーーーー!!??
何食べたの貴方!ねぇ何食べたの!!咽てる!おもいっきり咽てる!!
あのルッスーリアが! あのルッスーリアでさえ咽た!!?
「ルッスーリア、おいしかった?」
「も、ももももももちろんよ?ちょ、ちょっと・・・にゅるにゅるしてて、あまじょっぱかったけど・・・おほほ。」
スクアーロと同じ回答かよ。
何なのよ・・・一体何なのよ。凄い怖いじゃないの。
「あはっ!じゃあ次、ルッスーリア姉さんの右隣に座ってる人だぁれ?」
嗚呼、神様・・・神様って実は私の事結構嫌ってたりしますよね?
「うぐあぁ!!」
とレヴィが叫べば
「うえぇ・・・ありえねぇ・・・。」
とベルが言い、
「・・・っ!!」
とボスが言う。
(言うというか…気配でわかった。目を見開いてるのが。)
・・・もう嫌だ。
何食べたの、アンタ等。
「さぁ、次はの番だよ?」
「か、・・・アンタ本当に何を・・・。」
「が食べたら教えてあげるっ。うふふ、さぁ・・・食べて?」
怖っ!!
暗闇で表情読み取れないから余計に怖っ!!!
そんな事を思っていると・・・口に何かを勢い良く入れられた。
嗚呼・・・にゅるにゅるしてる・・・あまじょっぱいよ・・・。
こ、この感触は――――――
そこで私の意識は途切れた。
「ねぇ、。何を入れたんだい。」
「えっとね、なまこだよ。」
「なまこはにゅるにゅるしてても、あまじょっぱくないよね?」
「うん。だってみたらし団子のタレで煮込んだんだもん。」
「・・・、 それだけかい?」
「んーん。後ね、日本の食べ物を色々と入れてみたの。納豆とか、ババロアとかゴーヤとか。」
「・・・。」
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なまこ大好きです。
2006.11.6 K.yukimura
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